シリーズ【イギリスの幼児教育】 〜イギリスの子どもたちに必要な支援の今 その1〜 発達障害とは?
今回は、「イギリスの子どもたちに必要な支援の今」を3回に渡って紹介します。1回目は「発達障害」について、2回目は「SEND(特別支援教育と障害)制度」を含め、イギリスでどのように支援制度が整えられているのかについて、3回目はイギリスでの学習障害の現状です。
発達障害ってなに?
「発達障害」という言葉、最近よく耳にしませんか?
でも、実はその意味や種類を正確に理解している人は意外と少ないかもしれません。
子どもの発達には、いつぐらいにこれができるようになるという目安があって、これを「マイルストーン(発達の節目)」と呼びます。たとえば、1歳頃になると歩き始めたり、2歳頃には語彙も増えて、簡単なコミュニケーションが取れるようになることがそれにあたります。こうしたマイルストーンが著しく遅れている場合に、発達障害の可能性を考えて、専門機関の診断を受ける必要が出てきます。
発達障害の原因は、まだはっきりとは解明されていませんが、脳の機能に関係する先天的な要因が大きいとされ、大人になってから発症することはほとんどなく、子どもの頃から兆候が見られるのが一般的です。
発達障害の代表的なものには以下のようなものがあります。
自閉症スペクトラム障害(ASD):アスペルガー症候群などを含み、社会性やコミュニケーションに特徴がある。
注意欠陥・多動性障害(ADHD):注意力が続かない、落ち着きがないといった特徴が見られる。
学習障害(LD):読む・書く・計算するといった、特定の学習分野に困難がある。
知的障害(ID):記憶・推論・判断・言語理解・問題解決などに困難が見られる。
その他にも、脳性麻痺、ダウン症、視覚・聴覚障害、トゥレット症候群 なども広い意味で発達障害として考えられている。
次回のブログ〜イギリスの子どもたちに必要な支援の今 その2〜では、発達障害を含む子どもたちへのイギリスでの支援やその実態について紹介します。
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